通町御車山は平成24年度から車輪修理を行っています(文化庁支援事業)
 5月の祭が終わった後、前の車輪2枚を高岡地場産センターへ運び、高岡御車山保存修理委員会(植木行宜委員長)の下、高岡地域文化財等修理協会(大澤幸勝会長)の皆さんの手で修理に入りました。
 車輪の形式は、1番外側に外扇材、次いで内扇材、矢骨、鏑材。なお、外扇材と内扇材を接合するために継鎌材が用いられています。
また車輪は2点の鉄輪で焼き嵌められています。中心の鏑材にも3点の鉄輪が嵌められています。
   
 外扇材の内側に墨書きが残っていました。「明治参拾五年寅四月一日通町山車総代北本吉蔵・・・」
10月14日(日)伏木古國府・黒田鉄工所(黒田宗一代表)で鉄輪の焼き嵌めが行われました。
   
    これから嵌める鉄輪(直径160cm、厚さ1.5cm)              コンプレッサーで風を送り
  
    真っ赤に焼いて(1000℃以上)                  4人で水槽の上の車輪に運ぶ(600℃)
  
車輪に嵌める(280℃)                            水に浸ける  
  
ほんのしばらく浸けて水から引き上げる                      水槽の横に移動して     
  
車輪を起こして                       釣り具をはずして    
  
        裏側へ回して                       付け替えて、2本目を嵌める準備をする
この後は、漆工部で下地、塗り、仕上げをします。 さらに金工部で洗浄修理をした金具を取り付けて完成となります。

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